東大より人気がある医学部入学・目指す生徒が増えています

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東大より人気がある医学部入学・目指す生徒が増えています

医学部入試の人気が過熱している。全国の医学部の総定員9041人に対し、のべ13万172人が志願した。1999年度の志願者数は7万7940人。この年以降、志願者はほぼ毎年上昇し、これまでに7割近くも増えた。

「不況になると、就職に強い理系が人気になります。理系のなかでも成績上位層は、やりがいがあって、生活が安定する医師を目指す生徒が増える。

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ここ数年、東京大学の合格者数ランキングの常連校で、東大ではなく医学部」を目指す生徒が増えている。進学校では理系が人気で、例えば国公立大医学部に多数の合格者を出す東海高校(愛知)では、11クラス中9クラスが理系だ。

これは同校に限った現象ではなく、さらに成績トップ層は医学部を目指す傾向にある。以前なら東大や京大の工学部、理学部、農学部などに進んだ生徒たちが医学部に集中すると、人材が偏り、将来的には他分野の人材不足まで懸念されるとの見方もある。

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駿台予備学校、河合塾、代々木ゼミナールなど大手予備校には、国公立大医学部受験者向けのコースや講座があるが、50以上ある「医学部専門予備校」のほとんどが私大医学部受験者のためのコースを充実させている。

「6年間の学費が約350万円の国公立大の受験者が、大手予備校で1年間学ぶ学費は、70万円から100万円くらいです。一方、6年間の学費の平均が3千万円を超える私立大医学部の受験者向けの予備校では、年間の学費が500万円を超えることも珍しくない。

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ある予備校の医学部専門のコースは、年間の学費が540万円。さらに、学費を含む総費用が年間1千万円という「私立大学医学部合格オールパックコース」もある。このコースには、学費、講習会授業料、特訓合宿参加費などのほか、新宿駅から徒歩5分の代ゼミタワー上層階にある寮の費用(2食付き)も含まれるという。

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東大より医学部をめざす受験生

東大よりも医学部へ。究極の「資格」を手に入れられる医学部人気が過熱し、志望者が増え続けている。文科省はこの6年で、定員を1400人増やし、地域や診療科目によって生じている医師不足解消を図ったが、それも医学部人気の加速につながっている。

その背景は、やはりリーマンショック以降の『理系シフト』が影響を与えていることは否定できない。それ以前であれば文系に進んだであろう高校生も、高1の段階で理系を選び、最難関である医学部にチャレンジするようになったという指摘は一面の真理といえる。

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経済や社会の情勢が不安定な中で、文系に比べて就職が安定した理系に進み、将来を見据えて何か資格を取得したい。そんな思いを抱いた受験生や親にとって、その資格のトップに君臨するのが「医師」なのだ。

この医学部人気を批判的に見る人もいる。かつては、『医者になりたいから医学部』という受験生がほとんどでした。しかし現在は『成績がいいから医学部』という受験生が増えている。

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さらに高校側も、進学実績を上げたいとの思惑で、成績優秀者に医学部受験を勧めるところも一部ある。以前であれば東大の文Iを受けていたような受験生が、今では、どの大学でもいいので医学部を目指す。

あるいは、成績優秀者がたまたま医学部受験をし、合格を果たす。こうしたケースは、決してまれではない。有名私立高校でも、最近は東大より医学部の合格者数を宣伝に使います。

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そうすると一定数、成績がいいだけの高校生が入学してしまうんです。そうした学生は受験勉強しかしていませんから社会性に乏しい。せっかく入った医学部で勉強するうち、将来に悩んで退学する学生も存在する。

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医師を目指すなら“偏差値至上主義”は意味ナシ?

医療系学部が受験生に人気だ。だが当然のことながら、大学に進むだけでは実務に就くことはできない。国家試験を突破する必要がある。例えば東大医学部の医師国家試験の合格率は90.2%。全員合格とはいわないまでも、さすが大半の学生が合格している。

しかし、医師国家試験合格率ランキングによれば、東大医学部は意外なことに、48位と全80大学の中で下位に沈んでいることがわかる。 背景として、東大医学部では臨床医より研究医を志望する学生が少なくないという実情もある。

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加えて合格率ランキングは相当な“大混戦”だ。トップ10は99.1%から97.1%までの大学が競り合い、小数点第1位の差で順位が変わってしまう。とはいうものの、国立大の場合、東大に続く偏差値70クラスの大学でトップ20内にランクインしているのは7位の東京医科歯科大と19位の千葉大だけだ。

偏差値70ながら、東北、京都、大阪、九州の4大学はトップ20の圏外という結果になっている。私立大の偏差値トップは慶應義塾大で72.5だが、こちらも25位。偏差値70クラスで20位以内となったのは3位の順天堂大と14位の日本医科大、19位の東京慈恵会医科大だけだ。

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むしろ合格率のトップ20には、偏差値60台と比較的“入りやすい”大学が目立つ。トップ2の自治医科大と筑波大の偏差値は67.5、3位の福島県立医科大は65、16位の佐賀大は62.5だった。

医学部はどこも難関ぞろいとはいえ、医師になるという目的だけを考えるならば、“偏差値至上主義”はあまり意味がなさそうだ。無理をして難問大学を目指すよりも、医師を目指す学生の能力を高めてくれる大学がたくさんあるのだ。

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