育児を若いお母さんが、たった一人でしている社会

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育児を若いお母さんが、たった一人でしている社会

■育児の孤立化は若いお母さんが一人でしている子育てに問題があるから

近年は少子化もさることながら育児をするにあたって若いお母さん方が孤立化してしまい社会問題として注目されております。このことは決して良い事では無く、特に行政においては児童虐待や少子化との関連から育児の孤立化はかなり問題があると言われております。

この問題に対処するために子育て支援の施策は様々取られてはおりますが都市化や核家族化によって地域のつながりが薄い母親はどうしても孤立し子育をしてしまいがちです。

戦後まもない時期は何処の地域にも子供達があふれ子供の声が外から毎日聞こえておりましたので子育てはむしろ子供達がグループを勝手に作り遊んでおりました。

そのため親は特に関心を示さなくても子供が逞しく育っていった経緯がありました。

また母親がひとりで子育てしていたとしてもそれが問題として認識されることはなかったようです。では現在私たちがこの問題を認識し問題化するようになったのは何時ごろからでしょうか。

育児における「母親の孤立化」と、地域や親族からの「個人・家族の孤立化」の2つの問題は経済成長に伴い1970 年代頃から対象となってきているようです。

核家族化が進み、孤立した母親にストレスがたまっている

ところがすでに1950年代から60年代にかけて団地居住者と言われる人がどこでも人間関係をめぐる個人・家族中心主義的になり近所づきあいが希薄であることが言われ始めておりました。個人主義と家族中心主義は同時に進行していったのです。

前近代的あるいは農村的な共同体を復活させることは経済成長とともに薄れてしまい新しいモラルで時代に合った理想的な都市化の生活を目指す風潮ともかさなりブームともなり個人主義と家族中心主義的な生活スタイルは同時に進行していったように思います。

母親達が「母親を追い詰めたものは何か」を追及するとそこには、どうやら「家族の孤立化」と「父親の不在」が重なった状況が見えてきたのです。この原因は男女分業思想で男は外に働きに行き女は家で子育てと家事をすると言う概念が定着して行ったにほかなりません。

このことがきっかけで1990 年代末には虐待件数急増が目に付くようになってきます。厚生省の見解としては「都市化や核家族化が進み、孤立した母親にストレスがたまっている」ことが指摘されたのです。

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