「高校数学が得意になるにはどうすれば良いの?」
「効果的に苦手を克服できる勉強法はある?」
などと疑問をお持ちの方もいるでしょう。
「高校数学が苦手だ」「どうしてもできない」という高校生は非常に多いです。確かに高校数学は難しい教科ではありますが、正しい勉強法を実践すれば、誰でも成績を上げることができます。
今回は高校数学が得意になるための苦手克服勉強法をお伝えします。
筆者自身、高校時代はテストで赤点を取るほど数学が苦手だったので、この勉強法は誰でも実践できるはずです。
高校数学が得意になるための苦手克服勉強法をざっくり説明すると
- 数学は尻上がりに成績が伸びる教科なので最初は忍耐が必要
- 数学は暗記学習によって攻略できる
- 数学により多くの勉強時間を費やすべき
- 場合によっては中学数学から始めても良い
高校生が数学を得意にするための最強勉強法
「数学ができない」と悩んでいる高校生は非常に多いです。中学までは数学が得意であった生徒が、高校生になってからは赤点の連続、毎回追試といったケースも珍しくありません。
そこで今回は数学に拒絶反応を示す高校生に向けて、最強の勉強法を紹介します。
なお、それは高校のテストで15点を取るほど数学が苦手だった状態から東大に現役合格した筆者が実際に使っていた方法です。
数学が苦手な子に共通する大きなイメージ
教育系雑誌では「数学アレルギー」や「数学嫌い」などのテーマで特集が組まれることが非常に多いです。一方で社会や国語などの文系科目に関してはこうした現象はあまり見られません。
なぜなら、社会や国語は暗記学習の量が点数に反映されることが多いため、比較的対策が容易だからです。それに対し数学の場合は、公式などをいくら覚えても点数が全く上がらないというケースも多々あります。
実際、数学が苦手な生徒は「どれだけ頑張っても結果が出ない」「何百時間と勉強したので成績が上がらない」と悩んでいることも多いです。
数学の場合、勉強法が間違っていれば、勉強したところで成績は上がらないため、勉強すればするほど数学への苦手意識が強まるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
数学は得意になるまでが長い尻上がり科目
数学は、公式や解法がある程度使いこなせるようにならないと点数は上がらないので、勉強開始からしばらくは成績が横ばいに推移する状態が続きます。
しかし、ある時期を越えれば成績は尻上がりに上昇するようになるため、特に学習の初期段階は根気よく勉強することが重要です。
一方で社会などの暗記科目は、暗記学習を行えばすぐに成績に反映されるため、学習の初期段階から充実感を得ることができます。
しかし、ある程度知識を覚えてしまうと後は細々とした暗記作業になるため、成績の伸びは鈍くなってしまうでしょう。
数学は暗記で克服しよう
教育業界や受験業界では、「数学には暗記が必要か否か」という論争が長い間続けられていますが、筆者個人としては、数学には暗記が必要不可欠であると断言できます。
確かにその場の閃きに任せて問題を解いていくことも可能ですが、それで好成績を収められるのは論理的思考力と数学的センスに恐ろしく長けた一部の天才だけです。
天賦の才がないのなら、問題演習を繰り返し行うことで典型的な問題の解法パターンを暗記してしまった方が好成績が残せる可能性が高いでしょう。
以上より、今回は暗記数学をベースにした勉強法やスケジュールを解説することにします。
暗記が苦手な子のための高校数学勉強法
本記事では暗記数学をおすすめするわけですが、中には暗記が苦手な方もいるでしょう。その場合は無闇にたくさん暗記しようとするのではなく、覚えるべきポイントを絞って記憶するのがおすすめです。
具体的には以下3種類の事柄を記憶すると良いでしょう。
- 問題を解く上での急所となる各単元ごとの重要な学習内容
- 導出が難しい公式
- 参考書に載っている重要例題の解き方
例えば「二次関数と二次方程式」の単元なら、「グラフとx軸との交点が二次方程式の解であり、解の個数は判別式を用いて判断する」ということが重要な学習内容にあたります。
またこの単元に登場する「二次方程式の解の公式」をテスト本番に導出するのは厄介なので、丸暗記してしまうのが良いでしょう。
さらに解の個数を決定する問題は参考書の重要例題になっているはずなので、その解き方に関しても暗記しておくべきです。
なお、「高校数学の美しい物語」では、各単元の重要事項の解説や例題を全て無料で見ることができます。
参考書ではなかなか覚えられないという方は、ぜひ「高校数学の美しい物語」の解説を参考にしてください。
まずは数学の苦手感を払拭しよう
まずはメンタル・マインド的なアプローチによって、数学への苦手意識を払拭することから始めましょう。
高校生が数学に対して苦手を感じてしまう理由
中学数学と比べて、高校数学の特徴には以下のような特徴があります。
- 集合や三角比など直感的なイメージがつきにくい抽象的な単元が登場する
- 問題パターンが増加するため、より多くの演習時間が必要になる
- 馴染みのない独特な数学的言い回しが多用される(「任意の〜」「ある〜」など)
- 煩瑣な計算処理を伴う2次関数などの複雑な関数が登場する
- 授業のスピードが速過ぎて一度わからなくなると追いつけなくなる
上記のような特徴があることから、中学までは数学が得意であった生徒も、高校になると急に数学ができなく可能性があります。数学では学年トップだったのに、高校生になった途端追い抜かれるということも珍しくありません。
特に進学校では授業スピードが速いため、以下のような負のスパイラルに陥ってしまう生徒も多いです。
- 目の前の授業を理解するのに精一杯
- モチベが低下して復習がしなくなる
- 授業についていけなくなる
- テストの点数が悪化する
- 数学が嫌いになり、さらにモチベが低下する
数学に対する苦手感を克服する方法
数学に対する苦手意識を払拭するには、まず数学が「成果が出るまで時間はかかるが、やれば必ずできようになる科目」であることを理解することが重要です。
また周囲と自分を比較するのはやめましょう。過去の自分と比較して成長を感じるという前向きな姿勢を心がけるべきです。
さらに最初から難しい問題に取り組めば誰でも挫折してしまうので、まずは極々基本的な内容から始めましょう。この時、授業の進度やテストの日程などは度外視して構いません。
それらには後で必ず追いつくことができるので、自分のレベルに合った内容の学習から始めるべきです。
数学に興味を持つ方法
よく数学の持つ社会的意義を理解すれば、モチベーションを上げることができると言われることがありますが、いまいちおすすめできません。
三角比が測量に生かされており、統計は人口の調査に役立つことを知ったところで、高校生の心が躍ることはおそらくないでしょう。
事実を知ることによって動機付けをするのであれば、公式が導かれるまでの歴史や有名な数学者のエピソードを調べることの方がおすすめです。
例えば、無理数の発見にまつわるエピソードはいかがでしょう。古代ギリシャのピタゴラス教団は、全ての数は有理数であるという教義を信奉していました。
しかし、ピタゴラスの弟子であるヒッパソスが無理数の存在を発見してしまいます。
現代なら世紀の大発見と大騒ぎになりそうなものですが、教義に反する事実を受け入れられなかった教団は彼を海に沈めて殺してしまったそうです。
数学が苦手な人の特徴や苦手克服の方法についてより知りたい方は、以下の記事を参照してみてください。
高校数学が得意な人の数学への向き合い方
数学が苦手な高校生が多い一方で、定期テストでは満点、模擬試験でも9割以上を取るような数学が得意な人も一定数存在します。
そのような人はどういった勉強をしているのでしょうか。以下では数学が得意な人の学習スタイルを紹介します。
中学レベルの基礎公式は全て使いこなせる
数学は基礎からの積み重ねなので、高校数学を攻略するには中学数学の基礎知識が備わっていなければいけません。
当然、高校数学が得意な生徒は、中学数学の内容も問題なく理解できています。公式を諳んじることができるだけでなく、自ら公式を導出することも問題なくできるでしょう。
また教科書に載っているような重要例題に関しては何も見なくても解けるという生徒がほとんどです。
高校に入ってからも基礎の身に付け方は同じ
高校数学になっても、基礎をマスターしていると言える基準は中学数学と変わりません。具体的には以下の3点です。
- 基本的な公式を暗記している
- それらを全て自分で導出できる
- 教科書に載っている基本的な例題は、何も見なくても解ける
上記3点を満たすためには、導出方法を含めて公式を暗記することを意識しながら、教科書の重要例題の理解に取り組むのが良いでしょう。
勉強時間の多くを数学に割いている
数学が得意な人は、他の科目よりも数学により多くの勉強時間を割いている生徒が多いです。
塾などで数学の授業を多く受けていることに加え、家や自習室での学習時間の7〜8割は数学の問題演習に使っているというケースも珍しくありません。
「そんなに数学ばかりを勉強していたら、他の科目の勉強が疎かになるのではないか」と懸念する方もいるでしょうが、彼らが数学に多くの時間を費やすのには理由があるのです。
大学受験における数学の重要性
「そこそこできる人」「あまりできない人」も多い国語などとは違い、数学は「All or nothing」の教科と言えるでしょう。つまりできる人とできない人が二極化するため、大学入試において差がつきやすい教科なのです。
数学が得意になれば、苦手な受験生に圧倒的な差をつける強大な武器となり得るため、他の科目が少々疎かになっても数学を極める価値は十分にあります。
数学が得意な人は大学受験における数学の重要性を十分に理解しているからこそ、数学により多くの時間を割くのです。
問題演習にほとんどの時間を使う
数学ができる人は、数学に多くの勉強時間を割いていますが、その大半は問題演習を行っています。
数学が得意になるには解法や公式の暗記が重要ですが、さらに数学を極めるにはひたすら問題を解くことによって、それら知識の応用力を磨く必要があるのです。
問題演習によって理解は格段に深まるため、数学の成績を上げるには演習が欠かせません。
理解しないまま暗記しない
中学数学なら公式や解法を丸暗記するだけでも何とかなりますが、高校数学では理解を伴わない暗記は点数に結びつきません。
数学が得意な人は公式や解き方をしっかり理解した上で暗記している場合がほとんどです。またわからないところは自分が納得できるまでとことん考え続ける生徒が多く、この点が数学が苦手な人とは違います。
わからないところはとことん考える
数学ができる人とは、定理や定義、解法を理解していく中でわからないところを発見したら、立ち止まってとことん考えることができる人のことを指します。
数学が苦手な人のように、考えることを先送りして、疑問点を放置したり、答えだけを暗記して分かったような気になることは決してありません。
著名な物理学者で、ノーベル賞も受賞したリチャード・P・ファインマンも、本当に分かったと思うのは物事に二通り以上の説明ができた時だけであると言っています。
数学ができるようになりたいなら、わからないことに対して自分なりの答えが見つかるまでとことん考え抜くことを大事にしなければいけません。
とにかく手を動かして考える
数学が得意な生徒は、積極的に手を動かして考え、自分の計算過程を記録していることが多いです。
計算過程を記録することは思考を整理する上で有用ですし、答えが間違っていた際に解答プロセスを分析する上でも役に立ちます。
どこでどのように間違えたのか、どうすれば正解することができるのかということを明確にすることができるため、ミスを次に生かすことが可能です。
計算過程を記録すればテスト本番でケアレスミスを防ぐことにもつながるので、大学入試で成功できる確率も高まります。
難問はなんとしても解いてやると言う気持ち
数学ができる人にありがちな特徴は、負けん気が強いこと、根気が良いことです。難解な問題や計算が煩瑣な問題にぶち当たった時も、諦めずに様々なアプローチを試し、泥臭く食らいついていく姿勢があります。
また解けなかったとしても腐ることはなく、解答解説を繰り返し熟読し、自分で解けるようになるまで何度でも練習する積極性を持ち合わせているのが数学が得意な人です。
そのため、数学に対して消極的なマインドを持っている人は、まずはその姿勢から変えていかないといけないでしょう。
数学が得意になりたいのなら、すぐに解けないと諦めるのではなく、執念深く問題に向かっていく態度を身に付けることが必要不可欠です。
結局は忍耐が必要な科目
これまでの説明でお気づきになった方もいるでしょうが、数学が得意な人の学習スタイルを実践するには相当な忍耐力が必要です。
数学を得意科目にするには、たとえ部活や学校行事で疲れていようとも問題集を開き、とことん問題演習をこなさなければいけません。
またわからない問題はじっくりと考え、自分なりの答えが見つかるまで苦しむことも必要です。
いくつも我慢と努力を積み重ねた上で初めて成績は伸びていくので、生半可な気持ちでは数学を得意科目にすることはできません。
たまにはリフレッシュも大切
数学を極めるには相当な忍耐が必要であることから、あまりにも根を詰めすぎるとストレスでメンタルに不調をきたしてしまいます。
そのため、たまにはリフレッシュも必要です。月に1日くらいは数学のことは忘れて自由に羽を伸ばす機会を作るのが良いでしょう。
高校数学を伸ばすために必要な5つの力
「彼には数学力がある」と言う時の「数学力」とは、以下5つの力で構成されていると考えることができます。
- 問題読解力
- 解法暗記力
- 論理的思考力
- 計算の正確性
- 処理スピード
ここからはこの5つの力の概要と、これらを身に付けるための具体的なステップについて解説します。
数学力と呼ばれる5つのポイント
数学力=「問題読解力」×「解法暗記力」×「論理的思考力」×「計算の正確性」×「処理スピード」という式は、数学力の本質を表しています。
各項目は掛け算によって関わり合っているため、どれか一つでも0に近ければ、他の能力がどれだけ高くても数学力は萎んでしまうのです。
そのため、全ての能力をバランスよく鍛えない限り、定期テストや模試の点数は伸びません。よって苦手な項目を作らないように、緊張感を持って勉強に取り組む必要があります。
それぞれをきちんとトレーニングしていけば、自ずと数学力は向上していくでしょう。
数学独特の言葉を「翻訳」して意図を理解
高校数学では「任意のxについて関数F(x)がF(x)>0を満たすとき〜」「F(X)がグラフ上の(3.5)を通る時」など、独特な数学的言い回しが数多く登場します。
こうした言い回しが多用される問題文を正しく読み解き、適切な立式を行う力が問題読解力です。
問題読解力を鍛えるには、まず独特な言い回しの意味を理解することから始めましょう。それらを分かっていないと問題文の意味が把握できないので、何を求めれば良いのかがわかりません。
当然、公式や解き方を見つけたり、適切な立式を行うこともできないので、まずは問題文を読めるようになることが最優先です。
授業を通して問題読解力を鍛える
問題読解力を鍛えるには、学校の授業を活用するのが良いでしょう。
学校の先生は図と平易な表現で問題文を噛み砕いて説明してくれるので、その説明を聞くことは大変良い基礎学習になります。
「xが0でも-100でも1億でもF(x)>0なわけだから、F(X)のグラフは常にx軸よりも上にあるということだね」「F(x)のxに3を代入したら5になる、つまりF(3)=5だね」など、学校の先生の説明は実に平易です。
高校数学の問題を正しく読み解くには、学校の先生が行うように頭の中で問題文を噛み砕くこと、つまりは平易な表現に置き換えることが必要になります。
それによってグラフや式が具体的にイメージできるようになるので、問題文の意味が的確に把握できるようになるのです。
よって先生の説明をよく聞き、問題文の「翻訳」のパターンを押さえておくのが良いでしょう。それに倣って自分でも翻訳を実践することで、問題読解力を高めることができます。
解法暗記で典型問題の点数を確保
先述した通り、その場の閃きを頼りに問題が解けるのは一部の天才だけなので、基本的には解法のパターンを暗記するべきです。
定期テストであれば、大半は典型的な問題で構成されるので、基本的な解き方を暗記しておけば、ある程度の高得点は期待できます。
また大学入試においても基本問題は数問出題されるので、それらの解法を暗記しておけば最低でも100点満点中20〜30点は確保できるでしょう。
典型的な解法は網羅系問題集で身に着ける
高校数学は一見難しいように見えますが、各単元ごとに頻出の問題がある程度決まっているので、それらの解き方を暗記することである程度は攻略することが可能です。
よって数学の授業を受けた後は、その日のうちに青チャートなどの網羅系問題集を使って、該当する単元の重要例題と解法を暗記しておくのが良いでしょう。
また大学入試レベルの応用問題も基本的な解法の組み合わせで解くことができるので、適切に暗記数学を実践すれば、大学受験も心配ありません。
ただし、解き方を丸暗記するだけでは十分な実力は身につかないので注意しましょう。解法の要点や特定の公式を使う理由などをきちんと理解し、「分かった上で覚える」ことが重要です。
公式は問題演習の時に丸暗記するのがベスト
公式を暗記することが暗記数学の前提になります。「覚えなくてもその場で導けばいいじゃん」というスタンスの方もいるでしょうが、緊張感のあるテスト本番で正確に公式を導出するのは難しいです。
またテスト時間は限られているため、公式の導出に時間を浪費するのは合理的な選択とは言えません。実際、数学が得意な人でも公式を丸暗記している場合がほとんどです。
ただし、数学ができる人は導出方法も含めて完璧に公式を覚えています。
なお、暗記が苦手な場合は、その場で導出するのが難しい最低限の公式だけを記憶するのがおすすめです。
しかし、公式は問題演習を重ねるうちに自然と覚えてしまうことが多いので、あまり気を張って暗記に励む必要はないでしょう。
複合的な難問を解くための論理的思考力
初見の難しい問題に対応するには、「既存の解法パターンのどれを組み合わせるか」「どのような手順で答えを導くべきか」「知っている公式・定理・解法の中で証明に有効な手段はないか」などを考える力が必要です。
そのような力のことをここでは論理的思考力と呼びますが、この力に関しては暗記数学ではなかなか鍛えることができません。
特に解法を暗記するために答えを見ながら勉強することに慣れてしまっている場合は、自発的な思考力を鍛えることは困難です。
論理的思考力は応用問題集を使って養う
模擬試験やワンランク上の問題集が、論理的思考力を鍛えるのには最適な教材です。
答えを見ずにじっくり考える練習を積むことで、ストックした解法を的確に組み合わせたり、論理的に答えを導出することができるようになります。
計算の正確性は大学入試に必要不可欠
数学が「All or nothing」の教科と言われるのは、一つのミスが致命的な失敗を招くことがあるからです。
そのため、大学入試で成功を収めるには、計算の正確性が欠かせません。
普段からミスをカウントするクセをつけよう
ミスを減らしたいなら、問題演習の際に自分のミスを記録しておくと良いでしょう。「約分ミス」や「πのつけ忘れ」など、ミスの記録を見れば自分がどのようなミスをしやすいのかを把握できます。
テスト本番では把握したミスの傾向に気を配って見直しを行えば、ケアレスミスを効率よく減らすことができるでしょう。
普段からミスをカウントする癖をつけて計算の正確性を向上させれば、テストにおいては10%近く点数を改善することができるはずです。
処理スピードは速ければ速いほど良い
数学では解法を思いつくまでの速さや計算スピードは、速ければ速いほど試験においては有利です。
特にセンター試験は、難易度自体は比較的簡単なものの、時間設定は割とタイトに設計されていました。その傾向はおそらく共通テストにも引き継がれるでしょう。
よって特に一次試験に関しては処理スピードが速い方が有利です。
タイムアタックでスピード感を養う
定期テストの前には、学校の問題集や青チャートなどの問題を見て、すぐに解法を思いつくかどうかをチェックしたり、タイムアタック形式で問題を解いてみると良いでしょう。
また大学受験では計算の正確性と同じくらい処理スピードが重要になるため、問題演習を繰り返して素早く問題が解けるように練習しておくべきです。
特に簡単な計算や典型的な計算(解の存在範囲や三角関数の有名角の値など)は、考えなくても手が勝手に動くくらいのレベルまで仕上げておきましょう。
さらに過去問を解く場合は必ず時間を計測するべきです。本番に余裕を持って臨むためにも、試験時間よりも短い設定のタイムアタックで時間配分の感覚を養うと良いでしょう。
高校数学が得意になるための勉強法
高校数学は、第一に基礎問題を網羅、第二に応用問題に挑戦、そして第三に過去問演習という3ステップでマスターするのが良いでしょう。
以下では各ステップの概要説明を含め、高校数学が得意なるための勉強法について解説します。
高校数学は3段階で得意になろう
高校数学を得意にするには、まずは青チャートなどの網羅系問題集を使い、典型的な解法を反復学習によって習得することから始めると良いでしょう。
その後は習得した解法を組み合わせて入試レベルに近い応用問題に挑戦するべきです。そして最終段階として、志望大学の過去問を使って、二次試験合格のためのスキルを養成しましょう。
「基礎問題網羅フェーズ」「応用力養成フェーズ」「過去問演習フェーズ」という3段階を踏むことによって、効果的に数学力をアップさせることができます。
なお、中学レベルの内容が完璧でない場合は、まずは中学数学の復習から始めないといけないので、実質4ステップが必要です。
中学の内容は完璧に!
中学数学の内容理解が不十分だと感じる場合は、高校数学の勉強を始める前に中学レベルの参考書を使って復習を行うのも良いでしょう。また小学校レベルすら怪しいという場合は、算数の勉強から始めるべきです。
数学は基礎からの積み重ねなので、中学数学や算数が理解できていないと、効果的に実力を伸ばすことはできません。そのため、それらが理解できていないなら、丁寧に復習することから始めましょう。
学び通信抜粋