東大・京大合格高校ランキングに「異変」が起きています

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東大・京大合格高校ランキングに「異変」が起きています

2020年 東京大学 京都大学 難関大学合格者 高校別ランキング

東大

開成高等学校185名
筑波大学附属駒場高等学校93名
桜蔭高等学校85名
灘高等学校79名
渋谷教育学園幕張高等学校74名
麻布高等学校68名
駒場東邦高等学校63名
聖光学院高等学校62名
海城高等学校59名
栄光学園高等学校

京都大学

大阪府立北野高等学校100名
奈良県立奈良高等学校53名
西大和学園高等学校52名
洛南高等学校52名
甲陽学院高等学校50名
灘高等学校49名
堀川高等学校48名
愛知県立明和高等学校29名
清風南海高等学校28名
須磨学園高等学校

トップ開成、2位灘、3位北野、京大合格者数が鍵を握る
今年の東大と京大はいずれも一般入試志願者が減った。東大は224人、2.4%減の9259人、京大は326人、4.1%減の7699人だった。安全志向から難関大が敬遠されたのが理由と見られる。

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その中で、東大と京大の合格者数合計トップは開成の197人

で、2位に大差をつけた。東大は39年連続トップとなる185人、京大は12人合格だ。東大には推薦入試で教養学部に合格した1人、京大には特色入試で総合人間学部に合格した1人を含んでいる。東大には平成に続き、令和最初の入試でもトップだった。合格した学類別内訳を見ると、文Ⅰ、文Ⅲ、理Ⅰ、理Ⅱの4学類でトップだった。

2位は灘で128人。東大79人、京大49人合格だ。東大には推薦入試で理学部1人、京大の特色入試では理、工、農学部に各1人計3人合格している。東大では理Ⅲ14人、京大医学部医学科24人で、ともにトップだった。東大は昨年17人減と医学部志向の高まりで減少したが、今年も5人増にとどまった。塾講師は「センター試験の数学Ⅰ・Aが新傾向になりましたが、そこで躓いた生徒が多かったと聞いています」と言う。

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3位は北野で111人。東大11人、京大は3年連続トップとなる100人だった。

京大には総合人間学部2人、医学部人間健康科学科1人、農学部1人計4人の特色入試合格者を含んでいる。京大のトップ合格者数が三桁になるのは2009年の洛南の105人以来11年ぶりだ。京大合格者の学部別内訳を見ると、教育、経済、薬、工、農の5学部でトップだった。

4位は西大和学園の105人で、東大に53人、京大に52人だ。今年初めて女子の一貫生が卒業し、昨年より29人合格者が増えた。東大合格者数は近畿圏では灘に次いだ。5位は東大寺学園、6位は国立トップの筑波大附駒場だった。筑波大附駒場は東大93人に対して、京大は1人で、東大志向が強い学校だ。7位の女子校トップの桜蔭も87人合格しているが、内訳は東大85人、京大は2人と東大志向が強い。今年は東大合格者数が昨年より19人増え、過去最高の3位に入った。

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今年の東大入試では女子の躍進が目立った。大手予備校によると

「今年の東大入試は英語と数学が難しく、数学は難し過ぎて差がつかず、難化した英語の成績がカギを握り、英語の得意な生徒の多い女子合格者が増えたのではないか」という。女子の躍進により、東大一般入試の合格者の女子の割合は、昨年の16.9%から18.5%にアップした。推薦入試でも女子の合格者は過去最高の33人で、合格者に占める割合も昨年の42.4%から45.2%になった。推薦入試、一般入試に外国学校卒業学生対象の特別選抜で合格した女子を含めると、女子の割合は19.6%で、20%近くにまで上昇している。

ランキングではトップ10は中高一貫校が強く、公立高は北野と天王寺だけだった。しかも近畿圏の学校が6校を占め、京大に強い学校が上位にきていることが分かる。10位の天王寺は、京大合格者数で北野に次いで2位だった。昨年より29人増えて76人合格だ。学部別でも総合人間、理、工(北野とタイ)の3学部でトップだった。この京大の北野、天王寺のワン・ツーは1977年以来43年ぶりのことだ。東大との合計合格者数は79人だった。公立名門高の復活といえよう。

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京大で東京圏からの合格者が増加 

西21人、国立16人などまた、京大の全国化が進んでいる。近畿2府4県からの合格者に占める割合は、10年前の54.4%から今年は50.6%に下がった。一方、東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)からの合格者は10年前の6.7%から12.9%にアップしている。山中伸弥教授がノーベル賞を受賞後、東京圏からの志望者が増加した。東京圏で合格者最多は27位の西の21人。東大は20人だから合計で41人になるが、京大合格者のほうが多い。同じ27位で41人合格の都立高トップの日比谷は東大40人、京大1人で東大志向が強いのとは対照的だ。

同じく51位の国立は京大16人で、東大も同じ16人だ。国立は夏に京大見学ツアーを実施し40人が参加した。山極壽一総長の母校であることも影響しているのかもしれない。次いで11位の麻布と39位の湘南が14人、7位の渋谷教育学園幕張13人、開成12人など。93位の城北は京大9人で、東大の8人よりも多かった。147位の青山は京大に7人合格で、東大は2人だった。東京圏で京大人気が高まっている。

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一方で、近畿圏での東大志向はというと、

灘、西大和学園、東大寺学園、9位の甲陽学院などは、多くの合格者を送り出している。ところが、それほど多くないのが公立高だ。東大合格者は天王寺が3人、19位の膳所は京大に60人合格しているが東大は1人。20位の奈良は6人、21位の堀川は3人など。近畿圏の公立高では京大志向が強い。

次に10年前から伸びた学校を見てみよう。上位では、北野が2010年の45人から今年は111人に2.5倍の合格者数となった。同様に天王寺が2.3倍、25位の渋谷教育学園渋谷が3.5倍、30位の浜松北も12人から40人に3.3倍に増えている。37位の横浜翠嵐は3.1倍、39位の湘南は2.4倍だ。ここでも公立名門校の躍進が目立つ。さらに、10年前に合格者がひと桁の学校では、51位の須磨学園が9人から32人に増えている。他にも72位の船橋・県立が4人から21人、芝が7人から21人、76位の戸山は6人から20人などだ。

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来年から東大は学校推薦型選抜で募集を変更する。

今年までは、応募できるのは各校2人までで男女各1人だった。それを各校4人、男女各3人まで応募できるようにする。今年の東大推薦入試では、合格者は昨年より7人増えて73人だったが、募集人員は100人で今年も定員を下回った。過去5回の推薦入試でも、募集人員を上回った年はない。東大合格者数の多い別学の中高一貫校は、今までは1人しか応募できなかったが、これで3人まで応募できることになる。果たして、学校推薦型選抜の合格者は増えるのか注目される。

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国公立大の前期試験の合格発表が終わり、今年の入試も峠を超えた。そんな中、最難関の東大、京大の高校別合格者にちょっとした異変が起きた。名門校の復活がはっきりしてきたようです。

3月16日現在、東大トップは開成(東京)の173人で、37年連続トップだった。3位の麻布(東京)が今年東大トップの伸びで17人増の96人合格。麻布は戦後の東大合格者トップ10にずっとランクインしている名門なのです。

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また、1960年代、東大合格者数トップを続けていた東京都立の日比谷が今年は47人合格で、1970年の5位以来、じつに48年ぶりにトップ10入りを果たした。東京では高校入試で学区がなくなり、希望する高校をどこでも受験できるようになり、日比谷の人気がアップしました。

さらに、日比谷は進学指導重点校に指定され、大学受験に力を入れるようになり、かつての勢いを取り戻しつつある。トップ10は国立、私立の中高一貫校が26年間、独占してきたが、それに風穴を開けることになった。このように、名門校の復活が今年の特徴だと思います。

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東大のランキングでは、今年も中高一貫校が強かった。

栄光学園(神奈川)が15人増の77人、桜蔭(東京)が11人増の74人など。桜蔭はトップテン唯一の女子校だが、日本最難関の理IIIに8人も合格し、灘、開成に次ぐ3位だった。今年は理III合格者の入試の平均点が、理IIの最高点を上回るほどハイレベルな入試となりました。

他でも浅野(神奈川)が10人増の42人、本郷(東京)が7人増の17人合格で、両校とも過去最高の合格者数だ。富山唯一の中高一貫校の片山学園は3人合格だが、そのうち2人が理III合格しています。

また、東京の公立中高一貫校の伸びも目立つ。武蔵・都立は6人から13人合格で、東京の公立一貫校トップとなった。白鴎は昨年のゼロから6人合格、桜修館中教も2人から5人に合格者を増やしました。

今年、中高一貫校となって初めて卒業生を送り出した横浜市立南は5人合格だ。文科省のスーパーグローバルハイスクールに選定され、グローバルリーダーの育成に力を入れている。学校関係者は「1期生は中3の時に英検準2級を86%が獲得し表彰されたほどでした。中学の偏差値も上がっており、さらに伸びると思います」と言っています。

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鹿児島の公立中高一貫校の楠隼(なんしゅん)は今年、初めて高校からの入学者が卒業した。32人の卒業生のうち2人が東大合格。公立初の全寮制の男子校で、JAXA(宇宙航空開発機構)と宇宙航空教育活動に関して協定を結び、推進モデル校となっている。公立校では珍しく県外からの進学者も多いのです。

次に京大を見ていこう。京大は法学部の後期試験を除いた集計になる。トップは19人合格者が増え82人となった北野(大阪)だ。このままトップとなると、1984年以来34年ぶりのトップで、まさに名門校の復活だ。同じく大阪の天王寺も19人増えて61人で3位に入ったようです。

大阪では普通科とは別に、2011年から進学に力を入れる文理学科を府立高10校に設置。2016年には北野と天王寺は普通科を廃止してすべて文理学科にし、今年からは残りの8校も普通科を廃止してすべて文理学科になりました。

学区が撤廃された大阪では優秀な大阪北部の受験生は北野、南部の受験生は天王寺に集中する傾向があり、「北野が京大トップになるのは時間の問題」(地元塾関係者)と言われてきました。

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一方、公立高に押される中高一貫校だが、合格者が増えているところも少なくない。2位の洛南(京都)が8人増の76人、5位の西大和学園(奈良)は17人増の57人、7位の大阪桐蔭は今年トップの伸びの22人増の51人合格だった。ただ、近年、西日本の私立中高一貫校では医学部人気が高く、京大合格者はあまり増えない傾向にあり、公立高の伸びの方が大きいようです。

また、近畿圏外からの合格者が多いのも京大の特徴だ。

最近は首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)からの合格者が増えている。2008年に比べて、合格者に占める割合は6.6%から11.8%にアップ。逆に地元の近畿地区からの合格者は減っており、全国区人気になってきている。東大が地元の首都圏からの合格者の割合が、10年前と比べて43.2%から55.6%に上がっているのとは対照的だ。京大人気が高まっている証しともいえるだろうと思います。

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