東大付属、略して東京大学教育学部付属中等教育学校の入学試験とは

東大付属、略して東京大学教育学部付属中等教育学校の入学試験とは

東大附属の入学試験

東大を頂点としる日本の教育の現状を見た場合に少し気になることがあります。
それは創立60数年を迎えた東京大学教育学部附属中等教育学校という存在なのですが一般の中学・高校とどのように違うのか大変興味のあるところです。

恐れ多くも東大の付属なわけですから当然のこととして優秀な先生方が揃っているわけです。
では子供たちをどうやって入学するかと言えばもちろん入学試験をすることになります。

少し違うのが「国立大学の附属校」で例えば筑波大学や東京学芸大学にある「附属中学校・高等学校」のような場合には中学と高校に分かれているのですが東大附属の場合には中等教育学校になっているということです(中・高一貫教育)。

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東京大学教育学部付属中等教育学校、略して、東大付属

更に入試制度ですが少し違いがあり、中等教育学校のうち一般的な公立の学校ではいわゆる「学力テスト」で生徒を選抜するのですが東大附属は国立ですから厳密にはそのルールに従わなくてもよいことになっているのです。

公立の中等教育学校のモデル校ということもあり原則としてそのルールに従って選抜を行っているそうです。

気になるのが試験の中味なのですが、それでは付属入学試験ではいったい何をするかっていうと作文や面接はもちろんですが適性検査を行い更に実技試と験実技試験がありユニークなようです。

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過去これまで行った例としては「お面作りとか「放送を聴いて舞台の様子を描く」といった実技、「折り紙を折ってそれを指定された図形を作る」といった課題が出されているようです。

何だか国語や算数といった難しい試験を私達は想定していたのですが、要するに東大附属入学では表現したりテーマを持って考えたりといった能力が必要になってくるという訳です。

ですから国語・算数が得意でもそういう実技試験が嫌いな子供では入学は出来ないということになるのです。

実は、東京大学にも中高一貫校の東京大学教育学部付属中等教育学校(中野区南台)という付属学校があります。

しかし前述の筑波大学付属駒場中・高校のように、進学塾の合格実績で大々的に取り上げられることはあまりありません。

誰もが知っている大学でありながら、なぜ世間一般に知られていないのでしょうか。

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敷地面積は東京ドームのグラウンドの約3倍

東京大学教育学部付属中等教育学校は都立の中高一貫校と同じように、中学3年間を前期課程、高校3年間を後期課程として教育を行っています。

中野区南台にある学校の敷地面積は3万7000平方メートル(東京ドームのグラウンドの約3倍)と、都心の学校とは思えないほどの広く、人工芝のグラウンドからは東京都庁(新宿区西新宿)がよく見えます。

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敷地面積はなんと東京ドームのグラウンドの約3倍

新宿駅からバスで15分、中野新橋駅から徒歩10分と交通アクセスも抜群に良い好立地で、学校側は受験生の条件として「通学90分圏内」を設定しています。

こうした好条件と東京大学教育学部の付属学校ということもあり、教育学部との連携授業や教授陣による講演会も行われています。

それにも関わらず、サピックスを始めとする大手進学塾では男女御三家(麻布、開成、武蔵、桜蔭、女子学院、雙葉)や他の難関中学のように大々的に合格実績を宣伝することはしません。

同じ国立大学の付属学校である筑波大学付属駒場中・高校については合格者数を猛烈アピールするのとは対照的です。こうした現象が起きているのには理由があるのでしょうか。

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人間性や協調性を重視
東京大学教育学部付属中等教育学校が求めるのは、机上の勉強だけでなく、仲間とお互いに協力しながら自主的に勉強できる生徒です。

12月に行われる推薦入試では作文などの適性検査のほか、グループワークや面接が課されるなど、受験生の人間性や協調性を重視しています。

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人間性や協調性を重視する校風

一般入試でも適性検査や作文、図を見ながら課題に取り組む実技など、ペーパーテストで学力面で測るだけでなく、校風に合う生徒なのかどうかを見極めているのです。

そのため他の有名中高一貫校を目指す生徒と比べて、一般的な中学受験向けの問題に取り組む必要がないといえます。

志願者数は増加の一途また同校の最大の特徴として挙げられるのが、双生児に関する研究です。

一般入試では「双生児枠」が設けられるなど、他の大学付属校より実験的な教育を行っていることを公にしています。

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大学実績をみると、母体である東京大学へ進学する生徒は約120人に対して、2019年度で現役生ひとり。早稲田大学と慶応大学への進学は現役・浪人合わせて4人ずつという結果となっています。

特色ある教育を自由な雰囲気の中で6年間実施し、また学校がそれを打ち出しているため、そもそも大手進学塾に通う生徒が率先して受験する学校という「立ち位置」にはないのです。

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 増加する志願者数

とはいえ、推薦入試や一般入試の志願者数はこの3年間増加傾向が続いています。

2018年度入学者向けの推薦入試が男女合わせて442人、一般入試が388人に対し、2019年の推薦入試は510人、一般入試の志願者は462人となっています。

2020年の入試ではさらに増えて推薦入試が612人、一般入試が529人となりました。

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一方、双生児枠は双子が計60組で推移していましたが、2020年は69組にまで増加するなど、東京大学教育学部付属中等教育学校への人気は高まっています。

国立ゆえ、家計への負担も軽い
都内の中学受験率の増加に伴い、「わが家も受験を」とつい焦ってしまう家庭も少なくないことでしょう。

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しかし、地元の公立中学ではなく私立中学に通わせるには家計への負担があまりにも大きく、二の足を踏む家庭も多いはずです。

そういった家庭にとって、都内にありながら充実した施設と広大な敷地を有する国立大学の付属学校が魅力的に映るのは当然のことです。

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作文能力は会社員になっても求められる

自由な校風の中、さまざまなことを好奇心旺盛に学んでほしいと願う親にとって、東京大学教育学部付属中等教育学校を進学先のひとつとして選ぶのは、ごく自然なことなのかもしれません。

前述のように作文やグループワークを重視する教育は、社会に出てからとても役立ちます。校風や教育、そして国立大学付属校という経済的な理由から志願者数が増えていると考えられます。

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「学問の本質」を追求した学校
東京大学の付属学校でありながら、ペーパーテストの結果よりも生徒のひとりひとりの個性や自主性を大切にしている姿勢は、「学問の本質」を問うているといっても過言はありません。

人はなぜ勉強するのか、さまざまな個性や幅広い学力層の子どもが集まる6年間の学校生活に関心を持つ人は、その特徴をよく理解した上で、受験に臨むことが求められます。

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